新着情報 News

教育現場において心のケアを行う「スクールカウンセラー」の概要
その他 2020年10月14日

近年の学校では、いじめや不登校など児童の心の問題が多様化しています。このような背景を受け、平成7年度、全国の学校で心の専門家である「スクールカウンセラー」が配置され、子どもたちの心身の問題に対して適切なケアを行うための対応が強化されました。
そこで今回は、スクールカウンセラーの概要についてお伝えします。

スクールカウンセラーの概要

スクールカウンセラーは、非常勤職員として小学校や中学校、高等学校に配置され、1校あたり平均週1回(4〜8時間)、相談を受け付けます。
スクールカウンセラーは、児童・生徒の不登校や、いじめ、友人関係、親子関係、学習面における課題の相談を受け付けるだけでなく、発達障害や精神疾患、自傷行為などの問題行動における相談役としての役割を担っています。また、事件や事故、自然災害などの被害を受けた児童・生徒の心のケアなどの役割も担っており、臨床心理の学校外専門家として児童・生徒理解の促進に寄与します。
さらに、児童・生徒の対応に加え、保護者やストレスを抱える教員からの相談も受け付けます。

スクールカウンセラーの業務内容

カウンセリング

スクールカウンセラーの主な業務は、個別面接や1対多の面接などで相談を受け付け、カンセリングを行うことです。カウンセリングでは、不登校の児童・生徒の対応や学級崩壊の対処、虐待の理解や対処、災害・事件・事故などの被害にあった児童・生徒の心のケア、教職員の心のケアなど、多岐に渡って相談に乗ります。

コンサルテーション

スクールカウンセラーは、児童・生徒や保護者、教員の話を傾聴して状況理解に努めるだけでなく、ある事例において心理の専門家として助言を行う「コンサルテーション」を行います。コンサルテーションでは、カウンセリングよりも指示の側面が強く、事例に対する見方や意見、アドバイスなどを行います。

協議(カンファレンス)

スクールカウンセラーは、ある事例に関わる人から現状の報告や情報共有を受け、課題解決に向けた対処の方向性に関して話し合う「協議(カンファレンス)」を行います。スクールカウンセラーによる一方的なカウンセリングだけでなく、担任や養護教諭などの意見を聞いた上で、専門的な立場から意見を表明します。

スクールカウンセラーの資格要件

スクールカウンセラーとして学校業務に携わる人は、公認心理師・臨床心理士の資格を有していることが多い傾向にあります。
公認心理師・臨床心理士になるためには、心理系の指定カリキュラムがある大学を卒業し、指定の大学院(指定カリキュラムのある大学)を修了するなどの要件を満たす必要があります。その上で、国家試験や日本臨床心理士資格認定協会における資格試験に合格することで、公認心理師・臨床心理士の資格を得ることができます。

今回のまとめ

全国の学校で心の専門家である「スクールカウンセラー」は、児童・生徒の抱える不登校やいじめ、友人関係、親子関係、学習面における相談等を受け付ける役割を担っています。また、児童・生徒の対応のほか、保護者やストレスを抱える教員からの相談を受け付ける役割も担っています。
スクールカウンセラーは、公認心理師・臨床心理士の資格を有していることが多く、公認心理士・臨床心理士の資格を取得するためには、心理系の指定カリキュラムがある大学を卒業し、指定の大学院(指定カリキュラムのある大学)を修了するなどの要件を満たし、国家試験や資格試験に合格する必要があります。

スクールカウンセラーについて:文部科学省
兵庫県におけるスクールカウンセリング実施のためのガイドライン、試案:文部科学省

To top
  • 瀬木学園
  • 愛知みずほ大学大学院
  • 愛知みずほ短期大学
  • 瑞穂高等学校
  • 瀬木学園図書館