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教育現場における情報(ICT)教育の発端と変化
その他 2020年10月15日

情報技術は、日々目まぐるしく変化しており、今後、人々の日常生活においてAIやロボット、IoTなどの活用がより当たり前のものになると考えられます。教育現場においては、校務や教育指導におけるICTの活用などが進められると同時に、未来を担う子どもたちが情報や情報技術を適切かつ安全に活用することができるよう、教育の指導要領が整備され続けています。
そこで今回は、学校現場における情報教育の発端と変化についてお伝えします。

学校現場における情報教育の発端

日本の学校現場における情報教育の発端は、高等学校の専門教育で情報処理教育が取り入れられた昭和40年代後半と言われています。そして、昭和59年〜昭和62年に実施された審議会による検討を経て、子どもたちの情報活用能力の育成に関する方向性が初めて示されました。
また、審議会における答申を受け、平成元年に告示された学習指導要領では、中学校の技術・家庭科における選択領域として「情報基礎」が新設されました。同時に、中学校・高等学校の社会科・公民科・数学科・理科・家庭科など、関連する各教科で情報に関する内容が取り入れられ、教育機器を各教育の指導において活用することが定められました。

インターネット上でのトラブルを受けた情報教育の改善

平成10年には、中学校の技術・家庭科において「情報とコンピュータ」の内容を必修とし、高等学校普通科で「情報」が必修科目として新設されました。
また、平成20年には、インターネット上でのいじめや誹謗中傷、個人情報の流出、有害情報・ウィルスによる被害など、情報化の影の部分が子どもたちに悪影響を与えることを受け、情報モラルに関する指導の重要性が提言されました。そして、小・中・高等学校の各教科等でコンピュータやインターネットの活用方法や、情報モラルに関する指導の充実、「情報」の授業内容の改善が図られました。

ICTを活用する教育やプログラミング教育の実施

平成28年には、教科等を超えたすべての学習基盤として「情報活用能力」の資質・能力が必要であると掲げられ、学習指導要領等への反映が図られました。また、子どもの発達に応じて情報活用能力を体系的に学ぶ教育や、目標を実現するための方法を論理的に考える「プログラミング的思考」を育む教育の実施等が提言されました。
このような提言を受け、小学校・特別支援学校小学部の指導要領では、ICTの基本的な活用方法を習得するための学習活動や、プログラミング教育の計画的な実施が掲げられました。そして、令和元年には、「学校教育の情報化の推進に関する法律」が成立し、学校教育における情報化の推進に対し、国として必要な措置を講じることが定められました。

今回のまとめ

日本の学校現場における情報処理教育の発端は、高等学校の専門教育で情報処理教育が取り入れられた昭和40年代後半と言われています。平成20年には、インターネット上でのいじめや誹謗中傷など、情報化の影の部分が子どもたちに影響を与えることを受け、情報モラルに関して指導することの重要性が提言されました。また、平成28年には、子どもの発達の段階に応じて情報活用能力を体系的に学ぶ教育や、目標を実現するための方法を論理的に考える「プログラミング的思考」を育む教育の実施等が提言されました。
令和元年においては、「学校教育の情報化の推進に関する法律」が成立し、学校教育における情報化の推進に対し、国として必要な措置を講じることが定められました。

「教育の情報化に関する手引(令和元年12月)」:文部科学省

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