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2021.08.06
「母子健康手帳」にまつわる思い出
私が母子健康手帳を初めて意識したのは、本学へ入学した昭和53年4月であった。
入学式では当時の学長である瀬木三雄先生から、母子健康手帳を考案したというお話しを聞いた母が、「すばらしい先生がいらっしゃるね」と、私に感心しながら話したことを今でも覚えている。
残念ながら、当時の私は関心を示さなかったように思うが、自分が母となり、子どもの母子健康手帳を開くたびに、亡き母の言葉に重みを感じるようになった。
妊娠・出産・育児と不安がいっぱいの中で、幾度となく母子健康手帳を広げていた自分がいた。その証として、第一子の母子健康手帳は、表紙も取れかけているためセロテープで補強しており、そのセロテープも色あせて剝がれかけている。中を見るといろいろな記入がされており、乳児身体発育曲線のグラフには、身長・体重を月齢で記入しており、夫と一緒に一喜一憂したことを思い出す。
また、母子健康手帳の後ろには予防接種券が綴ってあり、「こんなに接種しなくてはいけないんだ」と思う反面、親としての責任を痛感した。
私にとっての母子健康手帳は、子供の成長過程においての大切なアルバムの1ページであり、今では思い出の詰まった宝物でもある。
(N)