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時代背景に合わせて変化を遂げる母子健康手帳
妊産婦の死亡率の高さや死産の多さから、妊産婦手帳が開発されたことには納得したが、当時の妊産婦の死亡率の高さと死産の多さにとても驚いた。日本は世界で1番胎児が安全に産まれる国とも言われるが、そのように言われる背景には、医療技術・科学の発達はもちろんだが、日本が進んで、母子の健康状態を気にかけ、記録するための「母子健康手帳」を開発したことも大きな要因であると思った。母子の健康状態について記録でき、安全な妊娠生活を送ることができる「母子健康手帳」という日本発祥のものが、海外にまで普及しているという事実は、素直に嬉しいと感じた。今回、母子健康手帳について調べ学習を行うということで、改めて自分の母子健康手帳を見返してみたところ、母の口からは聞いたこともなかった、幼い頃の自分の知らない性格や癖などが繊細に記載されていて、思わず笑ってしまった。このように、自分でも知らない一面を発見するのにも母子健康手帳は役立つのだなと思った。
母子健康手帳の記入欄の増加や、妊産婦(母親)向けの情報の記載の増加はそれぞれの時代背景に合わせて変化してきていると感じた。妊娠中の精神状態について記入する欄が追加されたことについては、マタニティブルーの症状を少しでも軽減するためなのかなとか、歯科保健の記入欄の追加については、小児の虫歯発生の増加や歯肉炎の多さが関係していたりもするのかなと考えた。
近年、イクメン(育児をする父親)が増加しているが、父親の育児参加を促す内容が、母子健康手帳に記載され始めたのは少し前であることにも驚いた。少し前から記載があったのにも関わらず、「イクメン」と騒がれ出したのはここ数年であることが少し疑問に思った。父親の育児参加は母親にとっても嬉しいことだと思うので、母親の負担軽減のためにも父子手帳までとはいかなくとも、父親の育児について記載されたリーフレットなどを発行して父親に渡せば、父親の育児への理解が更に深まるのではないかと思った。
病院の来院時などにしか母子健康手帳を使用しているイメージがなかったので、学校での健康診断などにも活用されていることを知り、母子健康手帳についての理解がより深まったと感じた。
(食物栄養専攻 2年)